『間違った財政規律』と『正しい財政規律』

私は国の経済を安定させるために財政規律を守ることはたいへん重要なことだと

考えています。

ところが、財政規律とは何かという点について『昔の私』と『今の私』では大きく考えが変わりました。

 

私も20年以上前は財務省と同じ考えでした。

財政規律を守るということは財政黒字にして次の世代に国の借金を残さないことだと

思っていました。

 

月日は流れて今ではこの財政規律の考え方を『間違った財政規律』だったと反省しています。

 

では『正しい財政規律』とはなんでしょうか。

 

私は『正しい財政規律』は経済成長に合わせて財政赤字を増やしていくことだと考えています。

 

ところで財政赤字、言い換えると国の借金とはなんでしょうか。

たとえば私が借金をした場合は私が死ぬまでに借金を返さなければなりません。

では国の借金はいつまでに返せばよいのでしょうか。

人と同じだと考えれば国が滅びるまでに借金を返すということになります。

さて、国が滅びると考えている人はいるでしょうか。

つまり国が存続し続けると信頼されていれば、国の借金はいつまでも返さなくてよい借金です。

 

また、国には通貨の供給という重要な役割があります。

通貨の供給というものをすごく簡単に言うと国が借金をするということです。

この点からも財政黒字にするというのは通貨供給という重要な役割を放棄するということなので間違った考えです。

 

さて『正しい財政規律』を守るためには財政赤字が多すぎたり少なすぎたりしないように

何かしらの指標が必要です。

どのような指標を使えば良いかという肝心の点について私の知力では提案できません。

この点については最新の経済学を研究している学者の知見が必要だと思っています。

 

たとえばよく話題に上がるMMTだとインフレ率を指標に使うので単純で分かり易いのですが

それでだいじょうぶなのかなというという気がしますし、

主流派経済学だと考慮する要素が多すぎて私を含めて一般の人には難しすぎます。

 

ということでこの記事の結論は

財務省が唱えている財政規律は『間違った財政規律』である

・『間違った財政規律』から『正しい財政規律』に変更する必要がある

・『正しい財政規律』とは経済成長に合わせて財政赤字を増やすことだ考えている

・どのような指標を使うかについてはこれから考える必要がある

です。