現在の神話
バブル末期、バブル崩壊、失われた30年、を社会人として経験してきたので
土地神話や銀行神話や官僚の無謬神話など現在の神話をたくさん見てきました。
私はバブルの恩恵を直接受けるということはありませんでしたが、
新卒で入社した会社が潰れて転職したら給料が3割上がって、
転職した会社が入社前の説明と違ったので話が違うと言って転職したらさらに給料が2割上がって、
30歳を目前にして新しいことをしたくなって転職したらまたまた給料が3割上がったということで
20歳代の時は転職するたびに給料が上がったのでバブルの恩恵を間接的に受けてきました。
バブルが崩壊して仕事がヒマになって過去を振り返る時間がたっぷりできたので
土地神話や銀行神話ってなんだったのだろうと調べてみたら
土地神話も銀行神話も敗戦後にできた短い歴史の神話でした。
ごく短い年月の間だけ続く経済習慣を人々が永遠に続くと思ってしまったのが
土地神話や銀行神話だったというのが私の考えです。
ということで、同じような経済状況が続けばまた新たな神話ができると思っています。
官僚の無謬神話は少し様子が異なります。
1990年代に入るとインターネット経由でアメリカ合衆国のニュースが入るようになりました。
余談ですが、私が初めてインターネットを使った時代は日本語でメールを送ると文字化けする時代でした。
そんなことでアメリカ合衆国のニュースと国内のニュースを見比べると、
日本ではバブルを破裂させて莫大な被害を出したのに
アメリカ合衆国ではバブルを穏やかにしぼませて被害を小さく抑えたことが分かりました。
彼我の差はなんなのかと考えた結果、原因は官僚の能力の差なのかもしれない、
日本の官僚は日本の中ではすごく優秀だけど世界レベルで見たらそれほどでもないらしい、
ということがバブルを破裂させるか穏やかに処理するかの差になったのではないかと思うようになりました。
ということで日本国内のニュースしかなかった時代は官僚の優秀さが目立っていて無謬神話ができたけど、
海外のニュースが一般人のところにも入るようになって、日本の官僚が海外の官僚と比較されるようになって官僚の無謬神話が消えたと思っています。
そんなことで官僚の無謬神話は復活することは無いと思っていますが、
経済に関してはいろいろと形を変えて新たな神話ができてくるだろうと思っています。
神話に踊らされないようにしたいですね。