トップランナーの背中が見えますか?

テレビでマラソンや駅伝の中継を見ているとついつい「もう少しで追いつく、がんばれ」とかと思ってしまうのですが、

追いかける方のランナーの視点で見たらトップランナーの背中がほとんど見えなくて五里霧中の中をさまよっている気分なのだろうなと推測します。

 

なんでそういうふうに推測するかというと20歳代の時は電子回路の設計者をしていまして、新卒で就職してから設計したものを順に挙げると

・CDプレーヤー

・ICレコーダーのご先祖様(PCMプロセッサーという商品名でした)

・デジカメのご先祖様(撮像板で撮影した画像をアナログ記録していた)

・自動車用テレビ(ちなみに日産で最初のテレビです)

となります。

 

どれもトップランナーが遙か彼方を走っていて、私が追いかけるという状況でした。

設計をしているときはトップランナーの背中が全然見えずに五里霧中の中をさまよっていた気分でしたが、

10年以上経ってから『オーディオの歴史』というような記事を読むとトップランナーから半年遅れぐらいだったりしました。

つまり、3位争いとか5位争いをしているマラソンランナーがトップランナーの背中が見えずにもがくというようなことを私は電子回路設計の世界で経験していたわけです。

 

もうすぐ年金暮らしという歳になって思うのは

1度でいいから1位争いとか2位争いといったトップランナーの背中が見える戦いをしてみたかったなとしみじみ思います。

冷静に考えれば私の能力では1位争いは無理でしたから叶わない願望ですけど。